SCトレンド研究所

ロジカルシンキング①
「 日々の実践で考える筋肉を身に付けよう! 」



自立型の人材が望まれている


人手不足に悩まされる昨今、既存戦力の底上げを図ろうと人材育成に力を入れる企業が増えています。

その際に「どういう人材に育てたいのか」を明確にすることが重要です。 何をするにもゴールのイメージがなければ羅針盤のない船で航海しているようなもので、どこの港にたどり着くのかわかりません。

その育てたい人材像についてどの企業にも当てはまるのが「自ら問題を発見、解決し組織の課題を達成することができる自立型の人材」なのではないでしょうか?

そういう人材が沢山いる、活力にあふれた企業は業績を伸ばし、逆に、そういう人材に乏しく、言われたことだけを過不足なくこなす人材だらけの企業は業績が悪化しているというのは例を挙げるまでもありません。


ロジカルシンキングで筋肉質な企業をめざそう!


この自立型の人材を育てるために重視されているのが「ロジカルシンキング」です。「ロジカルシンキング」はまさに業務や研修で習得した「知識」を実務に生かすために再構成し、問題を発見、解決することで組織の課題を達成する、ビジネスマンに必須の「技能」なのです。

「ロジカルシンキング」の力を鍛えることは、スポーツに例えるなら基礎体力を養う筋力トレーニングのようなもので、その鍛錬によって、社員が、組織が筋肉質に変貌し、企業体力が向上するのです。

ですから、「ロジカルシンキング」は人材育成の「1丁目1番地」として、多くのビジネススクールで最も人気の講座となっています。


SC向けのロジカルシンキングを解説


ところが、残念ながら、そうしたビジネススクールに行ってもSC関係や流通関係の受講者は殆どなく、SC業界は他業界に後れを取ってしまっているというのが実情です。

そこで、本稿ではこれから十数回にわたって、この「ロジカルシンキング」の勘どころをSC関係者向けにわかりやすく解説していこうと思います。

ご期待ください。

ちなみにロジカルシンキングは「技能」ですから、ロジカルという名称とは逆に、とにかく「習うより慣れろ」で数多く実践し習熟することが大切ですので、毎回自分の業務に当てはめて実践することを心掛けてください。

筋力トレーニングと同じで実践を習慣化することでビジネスに必要な筋肉が鍛えられるのです。


魚谷昌哉
米国国際ショッピングセンター協会(ICSC) 公認SC管理士

京都大学経済学部卒業後トヨタ自動車(株)を経て三井不動産(株)へ転職。
長年商業施設の開発、運営に携わる。
2012年に独立して(株)SCマーケティング総合研究所を設立。
「マーケテイングの革新と人づくり」をモットーにSC業界の人材育成に注力中。
近年は厚生労働省の人材育成助成金に適合した研修プログラムの開発やロジカルシンキング研修に取り組んでいる。


株式会社SCマーケティング総合研究所
https://www.sc-marketing.jp/