2018年4月~6月期のファッション雑貨大業種のSC出退店ランキングを報告します。
この出退店ランキングは、この期間中にショッピングセンターに出店、もしくはショッピングセンターから退店したブランドについて、出店数と退店数から差引店数増減を算出し、その上位から20位までのブランドを表示したものです。ランキング方法や詳細についてはこちらの記事をご覧ください。
目次
18年4月~6月期のファッション雑貨大業種のSC出店ランキングは図表1のとおりとなりました。
ファッション大業種でも見られましたが、4月~6月という季節を反映して、ランキングの1位と3位に帽子_小業種の2ブランドがランクインしました。1位は“14+ ICHIYON PLUS”(差引出店数4店)、3位は“帽子屋Flava FAMO”(差引出店数2店)となっています。
3位にランクインした“帽子屋Flava FAMO”を運営する有限会社フレンドシップパートナーズ(大阪市北区)は「ショッピングモール専門の小売業として、SC向けの多業態の業種開発、クオリティーの高い商品やサービスを提供する力のあるテナント店舗開発に全力で取り組んでおり、全国のSCへ積極的に出店展開している」とウェブサイト上でうたっており、ショッピングセンターへの強い出店意向が伺えます。
また、ランキングの1位にはもう1ブランド、靴_小業種の“ABC-MART”が差引出店数4店でランクインしています。同ブランドを運営する株式会社エービーシー・マート(東京都渋谷区)は、前四半期(18年1月~3月)にも運営する2ブランドが1位、2位にランクインしており、同社の積極的な出店傾向が続いています。
小業種別でみると、前四半期に多数のブランドがランクインしていた靴_小業種に加え、この四半期では靴・バッグ_小業種、バッグ_小業種といったファッション雑貨の代表ともいえる小業種のブランドが6ブランドランクインしています。ファッション大業種(記事はこちら)で見られたレディス、レディス&メンズの復調と似たような動きがファッション雑貨でも動き出しているのかもしれません。今後の動きに着目しておく必要があります。
ファッション雑貨_大業種の退店ランキングは図表2の結果となりました。
退店ランキングの1位はアクセサリー_小業種の“claire’s”(差引退店数9店)となりました。同ブランドは米国クレアーズ社(Claire’s Stores Inc.)とのライセンス契約に基づいて、イオン株式会社(千葉県千葉市)の子会社、クレアーズ日本株式会社(東京都中央区)が運営しています。この運営形態は、ファッション大業種(記事はこちら)で紹介した“Laura Ashley”と類似した形態であることを考慮すると、今後の動きに留意しておく必要がありそうです。
退店ランキングの2位は“FANCY POCKET”(差引退店数5店)となりました。同ブランドは前四半期(18年1月~4月、記事はこちら)でも退店の1位にランクインしており、退店傾向が継続しています。
また、ランキングの1位、2位にランクインした両ブランドは、いずれも比較的低年齢層をターゲットにした業態となっていることが共通しています。
小業種単位で見ると、前四半期と同様、アクセサリー_小業種のブランドが上位に多く見られます。
集計対象ショッピングセンター
|
【本稿はSC GATEの2018年7月末時点データを用いて作成しています】
SC GATEとSC GATEのデータについてはこちらをご覧ください
関連レポート