SCトレンド研究所

出店が進むインテリア・インテリア雑貨 - 【四半期業種別SC出退店ランキング(インテリア・寝具・家電、スポーツ・ホビー、食品)】

インテリア・寝具・家電大業種のSC出退店ランキング - 【2017年10月~12月期】

続く“Yogibo”の出店、一方で寝具ブランドの出店はひと段落か?

2017年10月~12月期のインテリア・寝具・家電大業種のSC出店ランキングは図表1のとおりとなりました。

最も差引出店数が多かったのは、前四半期(レポートはこちら)に続き“Yogibo”となりましたが、前四半期の差引出店数が12店であったのに対し、この四半期では差引出店数が5店となっています。

また、前四半期は、ランクインしたブランドの中に寝具_小業種、特に「まくら」を扱うブランドが多く見られましたが、この四半期はランクインしていません。代わりに多くランクインしているのは、3位のニトリ・デコホームを筆頭とする、インテリア雑貨_小業種のブランドとなっています。

一方、退店ランキング(図表2)では、前四半期同様、大きく退店したブランドはなく、引き続き安定した状況にあります。ただ、小業種で見ると前四半期の出店ランキング(レポートはこちら)に多く見られた寝具_小業種から6ブランドがランクインしており、今後の動きに留意しておく必要があります。

 

スポーツ・ホビー大業種のSC出退店ランキング - 【2017年10月~12月期】

玩具の出店が進むが、一方で世代交代も

スポーツ・ホビー大業種のSC出店ランキングは図表3のとおりとなりました。

最も差引出店数が多かったのは、前四半期もランキング1位だった“おもちゃ屋さんの倉庫”(レポートはこちら)に加え、“ガチャガチャの森”が差引出店数5店で1位に肩を並べました。

これら両ブランドは、いずれも玩具_小業種ですが、両ブランド以外にも玩具_小業種のブランドが、6ブランドランクインしていることから、玩具_小業種の出店傾向が強くなっていることが伺えます。ただ、この小業種は退店ランキング側でも7ブランドがランクインしており、同じ小業種の中で、従来とは異なる業態やビジネスモデルなどが登場することにより、世代交代のようなことが起きている可能性が伺えます。

退店ランキングでは、上位3ブランド、“スポージアム”(差引退店数14店)、“AEON BIKE” (差引退店数7店)、“Pandora House” (差引退店数7店)に注目する必要があります。というのは、これら3ブランドがいずれもイオングループのブランドで、退店した施設が、ファッション、ファッション雑貨と同様(詳しくはこちらの記事をご覧ください)、イオン系GMSの施設だからです。やはりイオン系GMSの施設では、大きな動きが始まっている可能性が高いと言わざるを得ません。

前四半期に最も退店数が多かった“カメラのキタムラ”については、この四半期の差引退店数は2店舗で、退店は概ね落ち着いてきていると思われます。

 

食品大業種のSC出退店ランキング - 【2017年10月~12月期】

伸びるグローサリーと手軽なスイーツ

2017年10月~12月期の食品大業種の出店ランキングは図表5のとおりとなりました。また、退店ランキングは図表6のとおりです。

出店ランキングで特徴的なのは、前四半期(レポートはこちら)ではランクインしていなかった、グローサリー・食品雑貨・食材調理材料_小業種の“KALDI COFFEE FARM”(差引出店数5店)、“久世福商店”(差引出店数4店)が上位にランクインしていることです。

また、1位の“口福堂”(差引出店数5店)や4位の“ビアードパパの作りたて工房”、“Châteraisé”(いずれも差引出店数4店)など手軽に買えるスイーツ類を扱うブランドがいくつかランクインしています。

退店ランキング側では、上位2ブランド“銀座コージーコーナー”、“caférrant”の退店数が2桁を超えていますが、ファッションやファッション雑貨、スポーツ・ホビーと同じようにイオン系GMS施設での退店が背景にあります。

これら以外のブランドを見ても、イオン系ブランドがいくつかランクインしていることから、今後のイオン系GMS施設での動きに留意しておく必要があります。

 

出退店ランキングについて

この出退店ランキングは、対象の四半期中にSCに出店もしくはSCから退店したブランドについて、出店数と退店数から差引出退店数を算出し、出店ランキングの場合は差引出退店数がプラス側(店舗が増加している)で差引出店数の上位20ブランドを、また、退店ランキングの場合は差引出退店数がマイナス側(店舗が減少している)で差引退店数の上位20ブランドを、一覧表として表示したものです。ランキング方法や詳細についてはこちらの記事をご覧ください。

 

集計対象SC

  • 2017年12月末日までにSC GATEに登録されている
  • SC面積が1,500㎡以上である
  • 2016年1月~2017年12月末日の最大テナント数が10テナント未満ではない
  • SCタイプが「駅ナカ」「駅ビル」「地下街」「駅周辺・市街地」「郊外」「超大型施設」「アウトレット」「空港」に分類されている

【本稿はSC GATEの2018年1月末時点データを用いて作成しています】

SC GATEとSC GATEのデータについてはこちらをご覧ください

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