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飲食業種でSCに一番多く出店したのはやっぱりあの店だった - 【四半期業種別SC出退店ランキング(飲食、サービス、アミューズメント)】

飲食大業種のSC出退店ランキング - 【2017年10月~12月期】

“築地銀だこ”もいきなり2位にランクイン!

2017年10月~12月期の飲食大業種のSC出店ランキングは図表1のとおりとなりました。

最も差引出店数が多かったのは“いきなり!ステーキ”(差引出店数13店)となりました。前四半期(レポートはこちら)は2位(差引出店数9店)でしたが、出店速度を加速させ1位にランクインしています。

他にも、前四半期1位だった“Saizeriya”は同数5位に、4位だった“豚屋とん一”が同数2位になるといった順位の入れ替わりが見られます。

一方、2位の“築地銀だこ”(差引出店数6店)は、前四半期にはランクインしておらず、この四半期にいきなり2位にランクインしました。逆に“スターバックス コーヒー”は、前四半期は2位(差引出店数9店)にランクインしていましたが、この四半期ではランクインしていません。

一方、退店ランキング(図表2)では、前四半期(レポートはこちら)も1位だった“SUBWAY”が差引退店数6店でこの四半期も1位になりました。

また、2位にはアイスクリーム・ジェラート・ソフトクリーム・フローズンヨーグルト_小業種の“カラフル”、3位にはジュース・スムージー・ドリンク_小業種の“Depot de Sante”が、カフェ・スイーツ・ベーカリー_中業種からランクインしています。出店ランキングでランクインしていた同中業種のブランドと見比べると、この業種での嗜好が大人向きに変化しているような印象を受けます。

 

サービス大業種のSC出退店ランキング - 【2017年10月~12月期】

カルチャー教室・学校の勢いは変わらず

サービス大業種のSC出店ランキングは図表3のとおりとなりました。

1位は、“ベネッセの英語教室 BE studio”(差引出店数77店)でしたが、後述の退店ランキングも見ると、グループブランドの“こどもの英会話ミネルヴァ”、“ベネッセのEnglish Studio”が、両ブランドで差引退店数68店となっていることから、店名変更・業態変更などであると考えられます。

前四半期のランキング(レポートはこちら)で中業種全体の勢いを紹介したカルチャー教室・学校_中業種は、この四半期も、先述の店名変更・業態変更の例を除いても4ブランドが、それぞれ違った小業種でランクインしています。特にヨガ・太極拳・ピラティス_小業種の“ホットヨガスタジオLAVA”は、前四半期から安定した出店を続けています。

前四半期のレポートで、退店ランキングに4ブランドがランクインしていたリサイクル_中業種では、この四半期、“買取専門店 大吉”が差引出店数7店で3位にランクインしています。ただ、この四半期に退店ランキング側にランクインしているブランドもあることから、引き続きこの業種の動きは注視しておく必要がありそうです。

退店ランキングでは、先に紹介した2つの英会話ブランドを除くと、最も退店数が多かったのは“宝くじ”(差引退店数13店)となりました。また、6位の“AEON PET”、8位の“イオンニューコム”はいずれもイオングループのブランドで、このサービス_大業種でもイオン系GMS施設の大きな動きがランキングに影響しており、先の“宝くじ”の退店もイオン系GMS施設での動きが背景となっているようです。

 

アミューズメント大業種のSC出退店ランキング - 【2017年10月~12月期】

出店・退店ともに落ち着いた動き

2017年10月~12月期のアミューズメント大業種の出店ランキングは図表5のとおりとなりました。また、退店ランキングは図表6のとおりです。

出店ランキングを見ると、前四半期(レポートはこちら)と同様、差引出店数・退店数ともに大きな増減を示したブランドは見当たらず、落ち着いた動きが続いていると言えます。

退店ランキングでは、差引退店数が特に大きいということではありませんが、この業種でも“Molly Fantasy”、“イオンファミリーシアター”といったイオングルプのブランドが見られることから、これまでの指摘を裏支えしているものと考えています。

 

出退店ランキングについて

この出退店ランキングは、対象の四半期中にSCに出店もしくはSCから退店したブランドについて、出店数と退店数から差引出退店数を算出し、出店ランキングの場合は差引出退店数がプラス側(店舗が増加している)で差引出店数の上位20ブランドを、また、退店ランキングの場合は差引出退店数がマイナス側(店舗が減少している)で差引退店数の上位20ブランドを、一覧表として表示したものです。ランキング方法や詳細についてはこちらの記事をご覧ください。

 

集計対象SC

  • 2017年12月末日までにSC GATEに登録されている
  • SC面積が1,500㎡以上である
  • 2016年1月~2017年12月末日の最大テナント数が10テナント未満ではない
  • SCタイプが「駅ナカ」「駅ビル」「地下街」「駅周辺・市街地」「郊外」「超大型施設」「アウトレット」「空港」に分類されている

【本稿はSC GATEの2018年1月末時点データを用いて作成しています】

SC GATEとSC GATEのデータについてはこちらをご覧ください

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