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スポーツ・ホビー分野で出店数上位ランクを独占した業種とは - 【スポーツ・ホビー大業種四半期SC出退店ランキング】

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2018年10月~12月期のスポーツ・ホビー大業種のSC出店ランキングを報告します。

この出退店ランキングは、この期間中にショッピングセンターに出店、もしくはショッピングセンターから退店したブランドについて、出店数と退店数から差引出店数と差引退店数を算出し、その上位から20位までのブランドを表示したものです。ランキング方法や詳細についてはこちらの記事をご覧ください。

スポーツ・ホビー大業種のSC出退店ランキング - 【2018年10月~12月期】

上位ランクだけでなく、出店ランキングの20ブランド中、9ブランドがこの業種に

2018年10月~12月期のスポーツ・ホビー大業種のSC出店ランキングは図表1のとおりとなりました。

今回の出店ランキングで特徴的なのは、特定業種への偏りです。
具体的には、スポーツ用品とホビーという2つの中業種が含まれるスポーツ・ホビー大業種の中で、ランキングに含まれた20ブランドのうち、19ブランドがホビー中業種となっています。また、このホビー中業種の19ブランドについて小業種で見ると、9ブランドが玩具小業種となっています。
こうした偏りを背景に、今回の出店ランキングの上位から3つのブランドはいずれも玩具小業種のブランドとなりました。

1位は差引出店数3店の“吉徳の人形”です。
このブランドを運営する株式会社吉徳(東京都台東区)は、1711年(正徳元年)に創業し、江戸浅草茅町に人形玩具店を開いたという、人形の老舗です。
SC GATEや同社のWebサイトから、出店状況を詳細に確認すると、通常のショップとしての出店と同時に、ポップアップ的な出店も行われていることが伺えます。例えば、子供が初めて迎えるお正月の「羽子板」や「破魔弓」、桃の節句(雛祭り)の「ひな人形」、端午の節句の「五月人形」など、その季節性を活かした期間限定出店という選択肢もあると考えられます。

2位は“シルバニアファミリー 森のお家”と“ガチャガチャの森”(いずれも差引出店数2店)の2ブランドとなっています。

“シルバニアファミリー 森のお家”は、85年3月に株式会社エポック社(東京都台東区)が、ヨーロッパの文化であるドールハウスの遊びを手軽に日本に取り入れることをコンセプトに、女児向け玩具として発売した「シルバニアファミリー」商品を専門に扱うブランドとなっています。
発売後、「シルバニアファミリー」は85年冬の「ヒット商品番付」にランクインするなど、順調に支持を得ていましたが、その後、類似商品の発売などにより、90年頃には市場全体が衰退した時期もあったようです。ただ、同社では、デザインやディテールを丁寧に再現したクオリティの高さや、「働く女性」「リケジョ(理系女子)」など時代背景に合わせたシリーズの投入に加え、インスタ映えしやすい商品特性を活用したニーズの把握手法などにより、再び注目を浴びるようになっています。
なお、このブランドは、上述の株式会社エポック社が運営するブランドと、株式会社マスターピース(東京都台東区)が運営するブランドの2つがSC GATE上に登録されています。
また、「シルバニアファミリー」の公式サイトでは、「シルバニアファミリー展」といったイベント企画や「シルバニアファミリー 森のキッチン」といった飲食業態なども紹介されています。

同じ2位の“ガチャガチャの森”は、いわゆるカプセルトイの販売マシンを並べたカプセルトイ専門店で、株式会社ルルアーク(福岡県福岡市)が運営しています。
カプセルトイは、当初は子供向けの安価なおもちゃとしてスタートしましたが、多くのカプセルトイが一度限りで生産が終了するという希少性から、SNSなどでも話題になりやすく、コレクターが生まれるなど、大人の趣味としてのポジションを得るようになっています。
また、同社のリリースなどによると、“ガチャガチャの森”は、幅広い客層をターゲットに600台以上のマシンを配置した大型ショップや、ターゲットを絞り込んだ店づくりなどによる、新しい店づくりに取り組んでいることも伺えます。
なお、今回の出店ランキングには、このカプセルトイを扱うブランドとして“GACHA STATION”、“ガチャオくん”も差引出店数1店の4位に入っています。

差引退店数の上位ブランドをリストアップした結果は図表2のとおりとなりました。

今回の退店ランキングでは、リストアップされた20ブランドは、いずれも差引退店数1店のブランドとなっています。
小業種単位で見ていくと、スポーツ用品、CD・DVD、クラフト(手芸)、楽器、自動車・バイク、といった小業種で、それぞれ3ブランドがリストに入っています。
これらの中で、クラフト(手芸)、自動車・バイクの2つの小業種は、出店ランキングにも含まれており、今後どういった動きになっていくのか注視しておく必要があります。

集計対象ショッピングセンター

  • 2018年12月末日までにSC GATEに登録されている
  • SC面積が1,500㎡以上である
  • 2017年1月~2018年12月末日の最大テナント数が10テナント未満ではない
  • SCタイプが「駅ナカ」「駅ビル」「地下街」「駅周辺・市街地」「郊外」「超大型施設」「アウトレット」「空港」に分類されている

【本稿はSC GATEの2018年12月末時点データを用いて作成しています】

SC GATEとSC GATEのデータについてはこちらをご覧ください

本記事のアイキャッチ画像に関するライセンス表記
Photo by Sylvanian Families France [CC BY-SA 4.0], from Wikimedia Commons

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