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12ヶ月でショッピングセンターに33店出店したブランドとは? - 【サービス大業種四半期SC出退店ランキング】

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新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

さて、2019年最初の記事として、18年7月~9月期のサービス大業種のSC出店ランキングをお届けします。

この出退店ランキングは、この期間中にショッピングセンターに出店、もしくはショッピングセンターから退店したブランドについて、出店数と退店数から差引出店数を算出し、その上位から20位までのブランドを表示したものです。ランキング方法や詳細についてはこちらの記事をご覧ください。

サービス大業種のSC出退店ランキング - 【2018年7月~9月期】
ショッピングセンターへの出店攻勢をかけるブランドが登場

2018年7月~9月期のサービス大業種のSC出店ランキングは図表1のとおりとなりました。

出店ランキングの1位は、“買取専門店 大吉”となりました。このブランドは、17年10月~12月は差引出店数7店で3位、18年1月~3月は差引出店数10店で2位、前四半期(18年4月~6月)は差引出店数4店で8位、そして当四半期は差引出店数12店で1位と、安定した出店が続いておりこの12ヶ月での差引出店数は33店舗となっています。

“買取専門店 大吉”は、ジュエリー、金・プラチナ、ブランド品等の高額品を所有している50代女性をメインターゲットにした買取専門店で、SC GATE上ではリサイクル小業種に属しています。この業種については、メルカリの急成長が騒がれていた17年12月に、業種トレンドレポートでも報告(記事はこちら)しています。その記事では「メルカリも含むフリマアプリやインターネットオークションなど個人間の直接取引の成長に加え、リアル店舗を前提としない宅配買取サービスの定着や買取商品のネットでの販売など、リユース業界の大きな流通構造変化が、商業施設におけるリユースショップの出退店に影響したのではないか」としていました。ところが、こうした手軽で簡単に利用できるサービスが増えたことは、消費者のリサイクル・リユース品に対する抵抗感が薄れ、リサイクル・リユース業界にとってプラスに影響したという分析も見られています。
このブランドは、フランチャイズ方式で店舗を展開しており、その本部は株式会社エンパワー(東京都新宿区)が運営しています。同社は、17年4月のインタビュー記事で、出店方針について「ここ2年ほど既存オーナーさんの追加出店で店舗を増やす方針だったが、それが落ち着いたことから全国350店を目指して新規オーナーさんを募集する」としており、また、その出店立地についても「今までは路面店を展開してきましたが、最近は出店する店舗の約7割はショッピングセンター内」としていることから、今後もショッピングセンターでの積極的な出店が期待できます。
また、同社は18年4月に、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社のグループ会社である、株式会社ポイント・パートナーズ(東京都港区)と業務提携し、「大吉」のさらなる全国展開に向けて、ポイント・パートナーズが仲介する出店可能なグループ企業の店舗内での「大吉」出店を目指すとともに、商品買取時に「T ポイント」を付与することも発表しています。

出店ランキングの2位は、18年1月~3月期の出店ランキングで紹介した“スーモカウンター”(差引出店数9店)、また、3位は差引出店数7店で“ホットヨガスタジオLAVA”となっています。

退店ランキング(図表2)に視点を移すと、退店ランキングの1位は “AEON PET”と“サンフォート21”(いずれも差引退店数7店)の2ブランドとなりました。

“AEON PET”はそのブランド名のとおりイオングループが運営するブランドで、17年10月~12月のファッション業種やファッション雑貨業種のランキング記事(記事はこちら)で触れていたイオン系総合スーパー(ゼネラルマーチャンダイズストア [英語:General merchandise store、GMS])型の施設での動きなどが影響している可能性があります。
もう一方の“サンフォート21”は、ユニー・ファミリーマートホールディングスグループのユニー株式会社(愛知県名古屋市)のリフォーム・リペア事業を展開する株式会社サンリフォーム(愛知県稲沢市)が運営しているブランドです。“サンフォート21”は、同社が96年にフォト事業としてスタートさせましたが、すでに全店舗が18年10月~11月に閉店する旨の告知が同社のWebサイトに発表されており、次四半期の退店ランキングにもランク入りするものと考えられます。

また、この四半期の退店ランキングの10位には差引退店数3店で“京セラソーラーFC”がランクインしています。“京セラソーラーFC”は、京セラ株式会社(京都府京都市)のソーラーエネルギー事業本部が企画・運営する太陽光発電を専門に扱うフランチャイズチェーンで、エネルギーの多様化が進む中、太陽光発電システムだけではなく、蓄電システム・HEMS(ホーム エネルギー マネジメント システム[英語:Home Energy Management System])などエネルギー関連商品の販売・施工・アフターサービスを行う業態となっています。太陽光発電は09年11月に開始された固定価格買取制度により売電価格が保証されていたことから、大きな成長を続けていました。しかしながらその保証期間が19年11月で満了し売電価格が電力会社の決定にゆだねられる、いわゆる太陽光発電の「2019年問題」が騒がれ始めています。ただ、この「2019年問題」は09年11月以前に太陽光発電を導入していた場合の問題であることから、これが退店ランキング入りの直接的原因ではないものと考えられます。

集計対象ショッピングセンター

  • 2018年9月末日までにSC GATEに登録されている
  • SC面積が1,500㎡以上である
  • 2016年10月~2018年9月末日の最大テナント数が10テナント未満ではない
  • SCタイプが「駅ナカ」「駅ビル」「地下街」「駅周辺・市街地」「郊外」「超大型施設」「アウトレット」「空港」に分類されている

【本稿はSC GATEの2018年10月末時点データを用いて作成しています】

SC GATEとSC GATEのデータについてはこちらをご覧ください

関連レポート

  • 前四半期のこの業種(サービス)のランキングはこちら
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